【ワタリガニ(ガザミ)の主な産地とおいしい食べ方】
【ワタリガニ(ガザミ)ってどんなカニ?】
おしゃれなイタリア料理店で、赤いカニの甲羅がどーんと載ったパスタを見た事がありませんか?鮮やかな赤が目にも華やかな、あのカニが「ワタリガニ(ガザミ)」です。
大きさはみそ汁の具材や唐揚げに使える小ぶりなものから、甲羅を料理の飾り付けに使う大きなものまで幅があります。
丸ごと使うことでたっぷりと美味しい出汁が出るため、他の食材の味を引き立てる役割も果たします。
【ワタリガニ(ガザミ)の主な産地】
ワタリガニは内湾でよく採れ、有明湾・三河湾・伊勢湾・瀬戸内海など、日本各地で水揚げされています。採れる時期も地域によって異なり、5月〜11月くらいまで、比較的漁期も長いのが特徴です。
特に、秋から冬にかけて身がよく入るようになり、メスの内子(卵巣の事)は絶品の味と言われています。
【和洋韓の万能食材!ワタリガニ(ガザミ)のおいしい食べ方】
ワタリガニはそれ単体で食べることもできますが、やや小ぶりである事、殻が薄く調理しやすいことなどから、みそ汁や鍋の具材として重宝されます。ワタリガニは生きたまま調理すると脚が外れてしまうという特性があるため、「活き締め」と言う処理が欠かせません。活き締めにした後、豪快にぶつ切りにして具材とともに鍋に入れ、煮込んで行きます。やや弱火でじっくりと煮出す事で、ワタリガニの濃厚な出汁が出ます。見た目にも鮮やかな甲羅が料理の格を一段と引き立たせてくれます。
また、ワタリガニは和食以外のジャンルでも大人気。
冒頭でもご紹介しましたが、ワタリガニのパスタは高級イタリアンの代名詞。ゆでたワタリガニの身は、濃厚な出汁と甘みがトマトの酸味とベストマッチです。トマトの酸味を和らげるクリームやチーズを加えることで、乳製品のこっくりとした舌触りとワタリガニの濃厚な旨味、そしてトマトの甘酸っぱさはまさに三位一体と言って良い味わいとなります。
また、お隣韓国では「ケジャン」と呼ばれる伝統的なワタリガニ料理があります。
生のワタリガニをタレにつけて熟成させる、ワタリガニ版塩辛と言った所で、なかなかの珍味です。
更に、欧米で人気の「ソフトシェルクラブ」もワタリガニの仲間。脱皮したてで殻の柔らかい状態をまるごと唐揚げにし、殻を剥かずにバリバリと食べます。油で揚げたことによりワタリガニの香ばしさがいっそう引き立ち、ビールのつまみに最高。
ワタリガニは日本料理にとどまらず、世界中のいろいろな場所で独自の食べ方がされる、ワールドワイドなカニであると言えます。
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