カニはオスとメスどっちが美味しいの?
生物にはオスのほうが大きく立派に成長する種と、メスのほうが大きく立派に成長する種があります。孔雀やオシドリなどの鳥類はオスのほうがはるかに鮮やかな色合いで体も大きく、その威容を競うことで、カップリングを達成するという目的が見られます。強くて美しければモテる・・その単純さは自然の厳しさを感じますが、我々人間の目から見るとどこかほほえましくもあります。メスのほうが大きく成長する種は、クモやカマキリ等の陸生の昆虫や、水生生物でもアンコウなどに見られます。これらの種はメスが別種の生き物のように大きく成長するものが多く、この逆ハーレムのような組織作りもまた一つの生存戦略なのでしょう。

さて、カニの多くはオスのほうがメスよりも大きく成長します。これは前述のようにオスが威容によってモテることと、メスは成体になると卵を一年中抱いているためにそれ以上脱皮が出来ず、ある程度の大きさから先には成長しないという理由もあります。オスは大きな強い体を作るためにたくさんのえさを食べていますから肉の味が良く、ボリュームも豊富です。それに対して、メスの生む前の卵である内子、産んだあと腹部に抱いて育てている卵である外子は、オスのカニにはない魅力でもあります。ちょっとかわいそうですけども、いただいた命を無駄にせずに召し上がってあげてください。このように、カニはオスとメス、それぞれに食材としての魅力が豊富にあるといえるでしょう。

カニは満月や新月の夜に、抱いていた卵を海に放ちます。放つときまでメスガ二は、自分が生んだ卵を大事にお腹に抱えて育てます。同じ甲殻類のエビが長い腹部とそこに無数に付いた腹肢を持っているのに対し、カニの腹部は退化して甲羅の内側に折りたたまれているのですが、メスのカニに関してはこの退化した腹部は抱卵という重要な役割を果たしているということですね。抱卵の期間はカニの種類によってまちまちですが、ズワイガニでは約1年間です。卵を海に放つとまたかには交尾をして卵を産むため、雌ガニは成体になるとほとんど年がら年中、卵を抱いていることになります。海辺と陸地に住む小型のかに、アカテガニの場合は、卵を海に放つため海までやってきて、放った後に、ヨシなどの背丈の高い植物に登る習性があります。わが子の成長を願って、高いところから見送っているのでしょうか・・・。



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