カニの通販では生、ボイル等、処理の形態もさまざまありますが、根強い人気を持つのが冷凍です。冷凍であれば業者さんの側も多少の時間的な余裕というか、季節の前後にも対応できますし、受け取る消費者の側も食べるときに解凍すればいいわけで、スケジュール管理に頭を悩ませる必要がありません。高級な生のカニを使った料理は割烹や料亭で楽しみ、ご自宅では手軽な冷凍ものを活用して楽しむという割り切りも悪くないと思います。
また、最近では通販カニ業者の冷凍技術が進み、鮮度や美味しさを高水準で保ったまま家庭まで届ける事ができるようになっています。最近かに通販での失敗談が減ってきているのはそういった事も要因なのでしょうね。
通販のカニに限った話ではないのですが、食品は冷凍すると生き物の細胞膜が破壊され、水分(ドリップ)がもれ出ます。その結果、食感に弾力がなくなると同時に、エキスが漏れ出ることで味もやや抜けるのです。そしてこの細胞の破壊は、冷凍された状態から解凍するときに、ゆるやかな温度の変化であればあるほど少なく抑えることが出来るのです。そのため、室温の高い部屋や電子レンジの解凍機能を使用するのは出来るだけ避け、冷蔵庫での解凍をするのが望ましいでしょう。そして業者さんが推奨する、もっともおいしい解凍の方法が、氷水に袋ごとカニを浸して、冷蔵庫での解凍よりもさらにゆるやかに時間をかけて解凍することだそうです。ここまですれば、急速解凍した場合のカニと比べてその味の差は歴然でしょう。そして、蒸すなり軽くボイル、あるいはこれからの季節にたまらなくおいしいかに鍋に仕立てるなどして再度加熱すれば、ふんわりとした食感と濃密なうまみが味わえることでしょう。
カニの体内では外骨格についてこれを動かす横紋筋が良く発達し、そのため体腔は狭くなります。カニをさばくと中身はほとんど可食部といってよいですが、このカニ特有のお得感は筋肉の発達にともなう体腔の狭さ、つまり身詰まりのよさから来るものですね。この発達した筋肉こそが、かにを美味たらしめんとする要素であり、体内に発生した毒素や老廃物をこの筋肉と関連させて体の各部にある排出器から排出するというからだの構造からも、カニの健康と運動、筋肉は切っても切り離せない(カニのはさみでも!)関係にあるといえます。また、筋肉を動かして循環をうながし、体内の老廃物を外に出すという考え方は、近年われわれ人間の美容と健康でも注目されるデトックスの考え方にほかなりません。ただカニをめしあがるだけではなく、これを機にカニから学んで軽い運動を毎日やるのもいいでしょうね。
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