【イバラガニモドキの主な産地とおいしい食べ方】
【イバラガニモドキってどんなカニ?】
イバラガニモドキはタラバガニの仲間で、身体の大きな深海ガニです。
タラバガニと大きく違うのはその身体の色。タラバガニが紫がかった赤をしているのに対して、イバラガニモドキはくすんだベージュ〜黄土色の体色をしています。タラバガニを「レッドキングクラブ」、青みがかった体色が特徴のアブラガニを「ブルーキングクラブ」と呼ぶのに並び、イバラガニモドキは「ゴールデンキングクラブ」と呼ばれることもあるとか。なんとも豪勢な印象ですね。
この3種は、甲羅の形や身体の作りが多少違うものの類似の種で、「キング」と呼ばれるにふさわしい堂々とした体躯が特徴です。
そんなイバラガニモドキ、店頭ではしばしば、単に「イバラガニ」とだけ呼ばれることも。「モドキ」という言葉が少しイメージが悪く聞こえるのでしょうか?
ちなみに、「イバラガニ」という学名の蟹はまた別にいるらしいのですが、こちらはあまり味が良くなく、食用にされることは少ないのだと言います。
【イバラガニモドキの主な産地】
イバラガニモドキはベーリング海、オホーツク海などの北の海に加え、宮城沖〜三重県沖まで、太平洋側の深海域にも広く生息しています。水深500メートルから1000メートルにも及ぶ深海域が住処です。ロシアなどから輸入されることもあり、また太平洋沖での底引き網漁などによって水揚げされることも少なくありません。
名前があまりメジャーではないため、タラバガニやズワイガニのように全国的に流通する事はなく、多くは港周辺で消費されるとのことです。
【イバラガニモドキのおいしい食べ方】
火を通すとタラバガニやアブラガニは濃い朱色に変わるのですが、イバラガニモドキはやや薄いオレンジ色にとどまります。そのため、時に「タラバガニの安価な代用品」と誤解されてしまうこともあるのですが、実はその味わいは決してタラバガニにひけを取りません。
イバラガニモドキの身の甘みを十分に引き出すには、美味しい蟹のエキスを殻の中に閉じ込める調理法が最適です。ゆでるとうまみが茹で汁に逃げてしまうので、蒸しガニもしくは焼きガニがベストでしょう。
私のおすすめはズバリ「バター醤油」!ポーション(むき身)で売られていればそのまま、そうでなければ太い脚の身をそうっと取り出し、バターと共にフライパンで加熱します。香ばしい香りが立ち上ってきたら醤油をジュッと回しかけて完成。
ぎゅっときめ細かく身の詰まったイバラガニモドキは、お肉のステーキとは一風違った食べ応え。ビールのアテにはもちろん、お子様にも食べやすく、家族みんなで楽しめる味付けです。ぜひ口いっぱいにほおばってお楽しみください。
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